固定資産税とは土地や家屋といった固定資産を所有している人がその固定資産がある市区町村に納めるべき税金のことです。
共有している物件についても当然ながら固定資産税は課せられます。共有物件の場合、誰がどのようにして支払うのでしょうか。下記にてご説明いたします。
不動産を共有している場合の固定資産税の納税義務者
原則として、共有名義の不動産にかかる固定資産税の負担者は全共有者です。地方税法において「固定資産税の租税の債務は共有者全員の連帯債務である」という定めがあるため、たとえ自分の持分分を納めたとしても「責任はない」と逃れることはできません。つまり、自分以外の共有者の持分にあたる固定資産税を滞納した際には、他の共有者が立て替えて支払わなければならないということです。
共有物件の代表者の決定
複数人で不動産を共有する場合には「固定資産税の代表者」を決め、代表者が固定資産税を納める手続きをしたり、市区町村からの固定資産税に関する連絡を受けたりします。対象の不動産から遠方に住んでいるが代表者となると、直近の物件の状況が確認できず、市区町村からの連絡や質問に答えることが難しいため、共有物件に居住している人を代表者としたほうがよいでしょう。
固定資産税の納税方法と支払期限
固定資産税の納付書は毎年4月から5月ごろに郵送で届きます。
税金は毎年4回の納期ごと、もしくは1年分を一括して支払うことが可能です。
納期ごとに支払う際には「6月末日まで」「9月末日まで」「12月末日まで」「翌年2月末日まで」の4回に分けられているので、期限内に指定の額を納めましょう。
なお、納税は銀行窓口はもちろん、コンビニでも支払えますので自分の都合に合わせて選ぶことができます。市区町村によっては口座振替やクレジットカード払い、インターネットバンキング、ATMの電子納付での支払いにも対応していますので確認してみてください。
万が一、納期限に間に合わす税金を滞納してしまうと、延滞金の発生や財産を差し押さえられてしまうケース(強制執行)もあるため注意が必要です。固定資産税を支払うだけの資金が準備できない時には、はやめに市区町村へ連絡し、支払いの意思があることと、今後の納税計画について相談するようにしましょう。