地中埋設物について

地中埋設物とは、地面に埋まっている物のことをいいます。
土地を購入後、地中に埋設物が見つかって工事が中断されたというケースも少なくありません。
こちらのページでは地中埋設物に関係する問題点についてお伝えいたします。

地中埋設物の種類

地面に埋まっている主に廃棄物を地中埋設物といいますが、具体的には以下のものがあります。

①コンクリートのがれき（コンクリートがら）や瓦などの建物解体時の残置物
②井戸、水道管、下水道管
③放置されたままの浄化槽、地下室
④岩　古タイヤ　など

これらのものが地中に残っていると、場合によっては重機による掘り起こしが必要になるなど時間や費用が多くかかることが予想されます。

撤去は売主負担になるのか

地中に上記のものが埋まっており、買主が土地を利用するにあたり支障をきたす場合、契約不適合責任に基づく請求ができる可能性があります。
契約不適合責任とは売買などの契約に基づいて引き渡された目的物（今回のケースでは土地）につき、目的物の数量や種類、品質に関して契約内容との間に相違があった場合に、売主が負担する責任のことです。もし売主が地中埋設物の存在を知りつつも、買主に告知を行わず売却していたならば、売主は契約不適合責任に基づく請求もしくは告知義務違反により、埋設物の撤去費用を買主から追求される可能性があるでしょう。
売主側が地中埋設物の存在を知らなかった場合に契約不適合責任を追及できるかは、契約の内容次第です。売買契約書の条項に、“売主の契約不適合責任を免責する特約”を設けていない限りは、埋設物を撤去費用の負担を売主側が負うことになります。

＞契約不適合責任について詳しくはこちら

撤去費用の相場

地中埋設物が見つかった場合、その程度にもよりますが撤去に関する費用が発生します。撤去に関する費用は地中埋設物の種類や量によって異なるため一概にはいえませんが、参考としての価格をお伝えします。

種類別相場

使用する車両ごとの費用

土地の売却後に地中埋設物が発見された場合、その量が少なく処理にかかる費用もわずかであれば、当事者間の話し合いで解決することも期待できるでしょう。しかし、多量の地中埋設物が見つかり高額な処理費用がかかったり、工事期間が引き延ばされたことによる損害賠償を求められたりすると、当事者間の話し合いで折り合いをつけるのは難しいかもしれません。
そのようなことが起こらないよう、売却前にあらかじめきちんと土地の調査しておくことをおすすめします。